目次
はじめに
VNC(Virtual Network Computing) は、サーバ/クライアントモデルのシステムで、サーバ側のデスクトップをクライアント側で表示/操作することができるリモートデスクトップシステムです。
例えば、Raspberry Pi で VNC サーバを動かし、Windows や Mac、Linux、スマホ等で VNC クライアントを使うことで、 Raspberry Pi のデスクトップを表示/操作することができます。(MacOS X の場合、画面共有は vnc プロトコルを使用しますので、特別な VNC クライアントを使わなくても Raspberry Pi の VNC サーバに接続することができます。)
VNC は音声をサポートしていないため、サーバ側のサウンドをクライアント側で聞くことはできません。
VNC サーバ
Raspberry Pi で多く利用されている VNC サーバは次の2種類です。
- TightVNC サーバ
- x11vnc
TightVNC サーバ
TightVNC サーバは、Raspberry Pi 本体のデスクトップとは別にクライアント用のデスクトップを使用することができる VNC サーバです。
Raspberry Pi 本体のデスクトップとは別の X サーバを使用し、解像度も本体側のデスクトップに影響されません。
x11vnc
x11vnc は、Raspberry Pi 本体のデスクトップをそのままリモートで操作することができる VNC サーバです。
Raspberry Pi 本体のデスクトップをそのままリモートで操作するため、リモートデスクトップのサイズは Raspberry Pi 本体のデスクトップのサイズと同じになります。
Dispmanx VNC Server
特殊な VNC サーバで、Raspberry Pi 本体コンソールをリモートで操作することができる VNC サーバです。
/dev/fb0 の画面だけではなく、Raspberry Pi 本体コンソールに表示される GPU 画面(OpenGL ES, OpenVG アプリケーション)も VNC クライアント側に表示することができます。もちろん、Raspberry Pi 本体のデスクトップの解像度と同じになります。
VNC クライアント
VNC サーバに接続して、接続先のデスクトップを表示/操作するためのソフトウェアです。
Windows や Mac、Linux 等で VNC サーバを動かし、Raspberry Pi で VNC クライアントを動かせば、Raspberry Pi で Windows や Mac、Linux 等の画面表示/操作ができます。
以下は、Raspberry Pi で動く VNC クライアントソフトウェアです。
TightVNC viewer
TightVNC viewer は、一般的な VNC クライアントソフトウェアです。TighgVNC Server に接続する場合には、独自の転送方式の Tight Encoding が使用できます。
krdc
krdc は、Raspberry Pi から Windows や Mac、Linux 等の VNC サーバに接続して、画面表示/操作が可能となる VNC クライアントソフトウェアです。
krdc は、vnc プロトコル以外にも rdp プロトコルに対応していています。そのため、Windows のリモートデスクトップクライアントソフトウェアでもあります。
この画面は、Raspberry Pi の krdc で自身の VNC サーバに接続したものです。(ただし、VNC サーバは krdc を実行したデスクトップとは異なるデスクトップを使用しています。)
コメントを投稿するにはログインしてください。